ジャケット写真

いのちの約束 天

あかぼしカンパニー

ストリーミングサービス

LINE MUSIC (ストリーミング)
AWA (ストリーミング)
Spotify (ストリーミング)
Apple Music (ストリーミング)
KKBOX (ストリーミング)
Amazon Music Unlimited (ストリーミング)
うたパス (ストリーミング)
YouTube Music (ストリーミング)
楽天 MUSIC (ストリーミング)
Deezer (ストリーミング)
OTORAKU (ストリーミング)
dヒッツ powered by レコチョク (ストリーミング)

ダウンロードストア

iTunes (ダウンロード)
レコチョク (ダウンロード)
dミュージック powered by レコチョク (ダウンロード)
Music Store powered by レコチョク (ダウンロード)
Amazonデジタルミュージックストア (ダウンロード)
ドワンゴジェイピー (ダウンロード)
animelo mix (ダウンロード)
K-POP Life (ダウンロード)
ビルボード公式 (ダウンロード)

トラックリスト

01.  いのちの約束 天

暁月ルキアSTORY

冷たい風がビルの屋上でうねり
ルキアは叫んでいた。

足元に広がる街の光は無情に逝っているが
ルキアにとってそれはただの眩しすぎる幻にすぎなかった。
胸に響く孤独と絶望が、街のざわめきを遠ざけていた。

ルキアの心には、ずっと一つの裂け目が見えていた。
それは小さな裂亀が年を重ねるごとに深くなり
心全体を覆う暗い傷口になって変わっていた。

心と身体の間に横たわる矛盾は、
ただの「違和感」
それは彼の存在を否定するような果てしなく続く葛藤の源だった。

幼い頃、考えない日常の中でさえ自分が違うことに気づいた瞬間があった。
周囲が彼を「彼女」と呼ぶたびに、彼の心は鋭く痛み
鏡に映る自分の姿もどこか見知らぬ他人のように感じられた。

世間の価値観やルールが、彼をその「女性」という不安に押し込めて
認知するたびに当たり前のことがただの重さであり、
自分を奮い立たせようとしても
その重荷から逃れることはできなかった。

学校生活もまた、彼にとっては試練だった。
心の裂け目がさらに深くえぐり、痛みを増していく。
笑顔の裏にはいつも孤独が隠されており、どれだけ「大丈夫」と強がっても、
その孤独は癒されることはなかった。
心の中で「誰も自分を理解してくれない」という孤独に苛まれていた。

だが一人、彼をそのまま受け入れ、
理解しようとしてくれた存在がいた。
それが あいつだった。
いつも寄り添おうとしてくれた。

あいつと一緒に過ごす時間だけが
ルキアにとって自分を忘れられる瞬間だったのだ。
あいつ前では、自分の心の葛藤も痛みも隠す必要がなく
ただのルキアとして接してくれた
あいつがいてくれたからこそルキアは自分の存在を保っていた。


だが悲しみは突然訪れた
あいつが この世と言う所から去ってしまったのだ

予期せぬ別れに、ルキアの心にぽっかりと大きな穴が開いた。
あいつが生きていたから、辛い時でも踏ん張ったのに、
今はその支えが・・、
その瞬間、ルキアの心には、大きな崩壊の叫びが響いた。

孤独と虚無が心を覆い尽くし
裂け目はもう修復できないほどに広がり
暗い闇がその奥底に溢れていた。

日常の中に微かにでも希望を見出そうとしていたが、
その希望の光は完全に消え去るように
彼の心には深い闇だけが横たわっていた。
学校に行くことも、人と話すことも、すべてが虚しいだけだった。

あいつがいなければ、自分には何も残らないという冷たい現実が、
ルキアの心を容赦なく圧迫していた。

あいつと笑い合った記憶さえも、かなり遠い夢 
そう感じ、心から少しずつ消えかけていた。
かつて支えとなってくれた あいつの温かさ。。

「もう、何もかもどうでもいい…」

そう呟いたのは、
あいつを我慢してから数日経った夜だった。
ルキアは、ビルの屋上に立って
遠くの街の光をぼんやりと眺めていた。
視界に映る景色は、ただの幻のようにしか感じられなかった。
ビルの下に広がる夜景はまるで蜃気楼で、自分の存在がその中に吸い込まれ
無になるような感覚に襲われた。
切り裂くように吹き抜けるが、心の痛みはそれ以上だった。

「俺がここにいても、誰も気づきはしない。
俺が消えたとしても、誰も何も感じない…」

そんな思いが、心の奥底から湧き上がってきた。
自分という存在が、なんだか柔らかくて
価値のないものであるとか噛み締めるように
彼は手すりに手をかけた。
心の裂け目からこぼれ出る虚無が
彼の全身を覆い、闇へと引きずり込みもうとしていた。

ビルの屋上に立ち、ハンドルの冷たい金属を握りながら
ルキアは静かに目を閉じた。

あいつと過ごした日々、あいつの笑顔
あいつの顔が一瞬だけ脳裏に浮かんだが
それさえも消え去る
「もし、ここから飛び降りれば、すべてが楽になるのだろうか」
――そんな闇が深い彼を飲み込むんだ

その時
どこからと懐かしいメロディーが微かに聞こえてきた。
思わず足を止めた 
あいつとの思い出の曲
それは静かにルキアの心に響いた

何度もあいつと一緒に聴き、
笑顔とともに思い出されるその旋律が、
まるで時を遡るかのように彼の心に記憶に残った。

「ルキア、なんでこんな所にいるんだよ…」
あいつの声が聞こえる。。

ルキアは拳を握りしめ、
自分の弱さに対して怒りが込み上げてきた
脳裏にあいつの笑顔が浮かんだ

「…俺はまだ、終わってない。」

歌に支えられていたことを思い出したルキアは
あいつが見ていた「夢の舞台」に自分も立つことを決意した。

あいつのために生きる意味を見出すことができるのではないかと考えたのだ。

「俺が、あの舞台に立ってみる。
そして、お前が救ってくれた俺の人生を輝かせてみせる。」

ルキアにとって生きる理由となり、あいつと最後の約束を交わした。


ルキアは新たな戦いに身を投じた
オーディションは想像以上に厳しく
心は幾度も折れそうになった。

あいつが見守ってくれているという信念が勇気づけた

REDもんSTARの
オーディションに見事合格し
デビューの瞬間を迎えたルキアは
ステージの上で輝くライトに照らされながら、静かに呟いていた。

「俺は明日を生きる 見てろよ」

ルキアの歌声が響きわたるステージ。
瞳には、自分を見守ってくれるあいつの姿が見えていた。

その日
ステージに向かうルキアの心はとても澄んでいた


こちらの曲は、あかぼしカンパニーシュールな舞台のストーリーとリンクした一曲です
この曲を聴くことで、舞台の中のその役の背景や物語が感じられる一曲になっております
アーティスト写真

あかぼしカンパニー

アーティストページへ