大好きで大好きで
あかぼしカンパニー
リンクをコピー
コピーしました
ストリーミングサービス
全てのストリーミングサービスを表示する
ダウンロードストア
全てのダウンロードストアを表示する
トラックリスト
01.
大好きで大好きで
朝日セシルは、ずっとひとりの男性を想い続けていた。
彼はとても優しく、誰にでも平等に接する人だった。
でも、セシルにとっては特別な存在。
しかし、彼の隣にはいつも彼女がいた。
彼女の笑顔が、彼の幸せそうな表情が
セシルの胸を締めつける。
それでも、彼の前では笑顔を見せる。
「おはようございます!」
「今日も頑張ってくださいね!」
明るく、元気に。
彼の目に映る自分は、いつだって前向きでなくちゃいけない。
だけど、ひとりになると涙が溢れる。
夜の静けさの中、枕に顔を埋めて何度も泣いた。
どうして彼じゃなきゃダメなんだろう。
どうして彼の隣には、私じゃない誰かがいるんだろう。
それでも諦めることはできなかった。
「私を見てほしい」
「彼女よりも、私を選んでほしい」
その一心で、セシルはある決意をする。
アイドルになる。
彼の目に映る存在になるために。
彼が憧れるような女性になれば
いつか振り向いてくれるかもしれない。
たくさんの人に愛されるようになれば
彼も私を見つけてくれるかもしれない。
そう信じて、セシルは新しい世界へ踏み出した。
しかし、アイドルの道は簡単ではなかった。
厳しいレッスン、熾烈な競争、時には心ない言葉に傷つくこともあった。
それでも、彼のためなら頑張れる。
彼の隣に立つためなら、どんな努力も惜しまない。
そして、ついにセシルはステージの上に立った。
まばゆいスポットライトを浴びながら
夢見た光景を目の当たりにする。
ステージの端から端まで埋め尽くす観客。
その中に、彼の姿を探す。
――いた。
彼は驚いたような表情で、こちらを見つめていた。
「やっと、見つけてくれたね……」
胸の奥で、何かが弾けた。
彼の心は、私に届くのだろうか。
切なくも強く願い続けた恋の行方は、まだ誰にもわからない。
でも、セシルはもう逃げない。
アイドルとして輝くこの瞬間こそ、
彼に届けたい、ただひとつの想い・・・・。
だが その日は
茜と萌々香の卒業公演だった
あかぼしカンパニー
オフィシャルサイト
アーティストページへ
彼はとても優しく、誰にでも平等に接する人だった。
でも、セシルにとっては特別な存在。
しかし、彼の隣にはいつも彼女がいた。
彼女の笑顔が、彼の幸せそうな表情が
セシルの胸を締めつける。
それでも、彼の前では笑顔を見せる。
「おはようございます!」
「今日も頑張ってくださいね!」
明るく、元気に。
彼の目に映る自分は、いつだって前向きでなくちゃいけない。
だけど、ひとりになると涙が溢れる。
夜の静けさの中、枕に顔を埋めて何度も泣いた。
どうして彼じゃなきゃダメなんだろう。
どうして彼の隣には、私じゃない誰かがいるんだろう。
それでも諦めることはできなかった。
「私を見てほしい」
「彼女よりも、私を選んでほしい」
その一心で、セシルはある決意をする。
アイドルになる。
彼の目に映る存在になるために。
彼が憧れるような女性になれば
いつか振り向いてくれるかもしれない。
たくさんの人に愛されるようになれば
彼も私を見つけてくれるかもしれない。
そう信じて、セシルは新しい世界へ踏み出した。
しかし、アイドルの道は簡単ではなかった。
厳しいレッスン、熾烈な競争、時には心ない言葉に傷つくこともあった。
それでも、彼のためなら頑張れる。
彼の隣に立つためなら、どんな努力も惜しまない。
そして、ついにセシルはステージの上に立った。
まばゆいスポットライトを浴びながら
夢見た光景を目の当たりにする。
ステージの端から端まで埋め尽くす観客。
その中に、彼の姿を探す。
――いた。
彼は驚いたような表情で、こちらを見つめていた。
「やっと、見つけてくれたね……」
胸の奥で、何かが弾けた。
彼の心は、私に届くのだろうか。
切なくも強く願い続けた恋の行方は、まだ誰にもわからない。
でも、セシルはもう逃げない。
アイドルとして輝くこの瞬間こそ、
彼に届けたい、ただひとつの想い・・・・。
だが その日は
茜と萌々香の卒業公演だった