きこえない響き

白峰ららSTORY

ららは彼氏と別れたばかりだった
そんな寂しい時に
偶然出会った隆史に心を奪われた。

初めて彼の笑顔を見たとき
まるで暗闇の中に一筋の光が差し込まれたかのよう
彼の温かい声や優しさに包まれた瞬間は
ららはとても心地よかった

しかし、隆史の中に潜む暗い一面が
次第に明らかになっていった
最初はほんの少し細やかなことで不機嫌になり
ららは彼の怒りの理由を理解できずに戸惑った
「なぜ怒るの？」と問いかけても
隆史の反応はさらに苛立っていた

ある晩、ついに隆史は理由もなくららに手を上げた
その瞬間、彼女の心は凍りついた
「私が悪いの？」と自問自答しながら
ららは彼の暴力と時折見せる優しさの狭間
自分がもっともっとしっかりしていれば
彼を変えられるのでわ

そんな隆史は
次の日　暴力事件で逮捕された

ららの耳に入った瞬間　彼女の心は砕けかけた
隆史を愛していたからこそ
彼を助けたいと思っていたのに
その愛が痛みを
伴うものであることを思い知らされた。

ららは傘もささず雨の中
二人の思い出の場所に立っていた

いつも私が歌ってる姿を見て喜んでくれた隆史

彼に自分の歌声を届けたい
その想いが彼女を突き動かした
友人たちの応援を受け
彼女はオーディションにエントリーした

毎日、ダンスや歌の練習に励む中で
仲間との絆が彼女を支えてくれた

数ヶ月後、ついにオーディションの日
緊張と期待が入り込む中
彼女は全力でパフォーマンスを行った

結果は見事に合格。
REDもんSTARとしての活動が始まる
ららは日々成長していく
舞台に立つたびに
隆史のことを思い出しながら
彼に届くように心を込めて歌った

隆史はまだ遠い場所
ララはアイドルとしての成功を手にしながらも
彼への想いを忘れることはなかった

いつの日か隆史が私たちの歌を聞いてくる為に
その思いが原動力となり
どんな困難にも立ち向かう勇気をえた

ららは自分の歌声が
愛を伝える力になると信じていた
そして、その歌声はいつか隆史の心に届き
彼の過去を癒す力となることを願い
愛と夢を追い求めた

いつか　きこえない響きが届くように

ララは
ライブ会場に向かった



こちらの曲は、あかぼしカンパニーシュールな
舞台のストーリーとリンクした一曲です
この曲を聴くことで、
舞台の中のその役の
背景や物語が感じられる一曲になっております