四捨五入

八神叶STORY

八神叶は ごく普通の大学生だった。
ところが突然、彼は謎の「力」を手に入れた。
力を得たという認識はあるもの
それが彼の生活にどんな影響を与えるのかは
まだ謎に包まれた

ある日　大学の講義が終わり
帰宅途中で八神叶は横断歩道で立ち尽くした

目の前を無邪気な笑顔で渡っていく
叶はその光景に自然と見入ってしまったのだ
自分が昔、小学生だった頃のことを思い出し
少し寂しさを感じた

「俺も、あの頃みたいに誰かに囲まれて、楽しく過ごしたいな…」
そんな思いが胸に浮かんだ。
大学に進学してからは友達は少なく
授業とバイトに追われる日々で
特に何かに打ち込むこともなかった。
目の前の無邪気な姿が
叶の中に眠っていた「孤独感」を浮き上がった。

「もし、人気者になれば、盛り上がってみんなと
仲良くなれるんじゃないか？」
その考えが、叶の中でひっそりと芽が生えた

ニュースでアイドルグループの募集を見た
アイドルになれば、多くの人に囲まれて、
みんなと自然に仲良くなれる――そんな期待を抱いた。

叶は、アイドルを目指すことを決意する。
しかし、現実は 歌やダンスの技術、舞台での表現力
そして何よりも自信が必要だった

でも、夢を抱いた以上、挑戦しないわけにはいかない。
叶は自分の中にある「力」に頼らず
自分の力で夢を叶えようと決心した。

毎日の歌とダンスの練習、そして自信をつけるための努力
少しずつだが、彼は自分自身を変えていた。

特別な力を持っているだけでは何も変わらない
大切なものは、自分がその力をどう使うか
そして努力を重ねることで
叶は不安や恐怖に打ち勝ち、一歩ずつ成長した
REDもんSTARのオーディションを勝ち取り
叶はアイドルになった

叶はステージから見た景色に心を打たれた。
観客たちの熱い応援、彼に向けられた声援。
その中には、あの日横断歩道で見かけた　
あの無邪気な笑顔の姿もあった。
叶はその景色を見て
自分がアイドルを目指した理由を素直に認識した。

「この瞬間のために、私はここまで来たんだ――。」

叶の胸に熱いものがこみ上げステージで輝く未来への一歩を感じた。


また　その日も
皆に熱い思いを届ける為に
茜と萌々香の
卒業公演に
叶はステージに向かった



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こちらの曲は
あかぼしカンパニーシュールな舞台の
ストーリーとリンクした一曲です
この曲を聴くことで舞台の中の
その役の背景や物語が感じられる
一曲になっております